今回読んだ作品:大聖女はもう辞めました!13度目の人生は立派な悪女を目指します~ループするたび生贄になるので、今世は竜騎士王子とちびドラゴンと自由を満喫します~
あらすじ
「私、ずっと教会に騙されてたの?」
聖女として最高の名誉である“神の花嫁”に選ばれる度、ループしてしまうティア。
しかし花嫁=生贄だと知り、逃げ出すことを決意する。
迎えた13度目の人生、「今世は悪女になって自由に生きよう」と聖女の力をひた隠し、
追放されることに成功!しかも悪女らしく敵国のドラゴンを助けたら・・・
待っていたのは、冷酷な竜騎士王子からのお迎え&溺愛だった!?
土地を浄化したり、ループ前の知識を活かして特産品を作ったりと隣国で大活躍するティア。
新生活が幸せなので、もう絶対聖女には戻りません!
自称悪女な無自覚愛されチート聖女の、痛快ラブファンタジー、開幕!
サイト説明文より引用
主要人物
主人公。聖女。
教会から「神の花嫁」として選ばれるが、
それは生贄を命じられていたのだと知る。
13回目の人生で「悪女」となり国を抜け出すことを決意。
ルタロス王国と対立している国:エリシオンの竜騎士王子。
人を愛せない呪いをかけられている。
ルタロス王国の宗教:ドロメナ教の司教。
ティアが憧れを抱いていた男性。
国を出て行ったティアを連れ戻そうとするが……。
今回のキーワード
- 自力で幸せを掴んだ感のあるストーリー
- 元居た国サイドをネチネチと書かない潔さ
簡潔な感想
ストーリー | (さっぱり、すっきりした作品。) |
キャラ | (主要人物以外のキャラのパンチが少し弱い?) |
読みやすさ | (地の文もくどくない) |
総合評価 |
すっきりした作品。
読みやすい、変にドロドロ・ネチネチしない。
ざまぁ展開もない。
主人公の性格・行動はあんまり好みではなかったけれど、
最終的に平穏に暮らすことができて良かったと思います。
イディオスにかけられた呪いを解く方法も、
そこまで力技・強引ではなかったので安心しました。
キーワード1:自力で幸せを掴んだ感のあるストーリー
この作品のジャンルは恐らくループ・やり直しモノ。
「神の花嫁」が実は「生贄」ということを知るまで、
ずっとずっと洗脳じみた教育を受けていたティア。
閉鎖的な空間で詰め込み教育。
そして最後は生贄。
こんな理不尽な仕打ちを受けさせたドロメナ教関係者から離れる為、
ティアは「悪女」として振舞うことにします。
ここまでだと
悪役令嬢転生モノとかで見る
「このまま行くと破滅だからそこから外れる行為をしよう!」
みたいな流れ。
ティアはそこから幸せな新生活の為に
聖なる力で土地の浄化と古龍の治癒
新たな名産品を作って商会と掛け合う
……そんな活躍をしていきます。
自力で幸せを掴む姿がとても良かった。
「何やかんやしてたら溺愛されちゃってて~!?」
じゃなかったら無条件で良く思えちゃうんだよな……。
感覚が麻痺ってるかもしれないね。
イディオスがティアを愛するようになる所も良かったです。
キーワード2:元居た国サイドをネチネチと書かない潔さ
追放モノ(今回は追放されにいった)にある
「主人公が居なくなった後の国」の状況描写。
ここでは、巷にあふれる追放モノのように
ネチネチと破滅していく様や
ざまぁと断罪をする場は目立ちません。
ティアを騙していた司祭は裏で行っていた悪事がバレて処罰を受ける。
たとえ仕方がなかったことと言えど
ティアを騙してしまったクレスはティアを連れ戻そうとするも
彼女に拒絶され司教の座を奪われる。
(クレスどころかドロメナ教全体にメスが入った)
読んでいて苦しくなることはありませんでした。
長々ネチネチとやられると気分が滅入るので。
最後に
「悪女」……じゃなかったなぁ……。
もっと、もっとこう「悪女」って感じの振る舞いを
して欲しかった感はありました。
今回は以上です。
ありがとうございました。