はじめに
こんにちは。浅田です。
今回は
「追放令嬢からの手紙~かつて愛していた皆さまへ 私のことなどお忘れですか?~」
という作品を読みました。
さて、皆さんは「報復」は一気に派ですか?
それともじわじわ派?
ライトノベル等では「ざまぁ」だ「仕返し」だ「復讐」だ「報復」だ「わからせ」だの
「浦島太郎みたいな長期不在状態だった者が帰還して目にしたら確実にぶっ倒れる」
ようなモノが流行っています。
その「報復」たちの中でも色々なものがあると思います。
大きく二つに分けるとすると、
「一気に行く(断罪)」派
「じわじわと責める(服毒)」派
でしょうか。
今回の作品は恐らく「じわじわと責める」派ではないかと思われます。
以下、感想となります。
今回読んだ作品:追放令嬢からの手紙~かつて愛していた皆さまへ 私のことなどお忘れですか?~
ジャンル
逆転劇、令嬢モノ
あらすじ
「お元気にしておられますか?」
――ある男爵令嬢を虐げた罪で、王太子から婚約破棄され国を追われた公爵令嬢のリーナ。
5年後、平穏な日々を過ごしていた王太子の元にリーナから手紙が届く。
過去を忘れたかのような文面に王太子はなにを今更!と憤る。
時を同じくして王太子妃となった男爵令嬢、親友だった伯爵令嬢、王太子の護衛騎士にも手紙が届く。
怯え、蔑み、喜び・・・思惑は違えど、手紙を機に彼らはリーナの行方を探し始める。
しかし誰も知らなかった。それが崩壊の始まりだということを――。
これは1通の手紙がもたらす、ある破滅の物語。
ベリーズファンタジーがお届けする【極上の大逆転】シリーズ第1弾!
サイト説明文より引用
登場人物
主人公。
男爵令嬢:ミレイアを虐げた罪で王太子から婚約破棄され、
国外追放を受けた公爵令嬢。
追放されてから5年後、「あの日」の関係者たちに手紙を送る。
コロム国王太子。リーナの元婚約者。
プライドがとても高く、自分に過ちなど一切無いという態度を貫く。
リーナに冤罪をふっかけ王太子妃の座を奪った男爵令嬢。
王族としての嗜みが身につかず自信を失っている。
リーナの親友だった伯爵令嬢。
しかし内心はリーナのことを疎んでいた。
セルヒオの護衛。
密かにリーナのことを想っていて、
今回届いた彼女からの手紙により暴走をしだす。
簡潔な感想
結末は一体どうなってしまうのか?
ハラハラするような展開の続く作品でした。
「多分こういう流れになり定番の結末に行き着くんだろうな」
そう思うことはできるけれど、実際読んでみると、
驚く要素が続々と現れる。
「えぇ~?結局頭悪い展開でざまぁなんでしょ~?」
とか思って読んだら爆発四散する人出てくるのではないでしょうか。
そう思える作品です。
この作品に関して気になった&感じたのは以下の二点。
- 知能指数が低下してなくていいぞ
- 破滅の連鎖がすごい
知能指数が低下してなくていいぞ
浅田がこの手のジャンルでモヤるのが
「敵(主人公を虐げた存在)の著しい知能指数の低下」。
「いやアンタそういうこともわからんのかい!?」
っていうツッコミを入れたくなる存在が、
大体勇者だったり次期国王となる王太子だったりするので、
マジでモヤってしまって仕方がない。
今回の
- 王太子
- 王太子妃
- 親友
- 王太子の護衛
といったリーナを虐げた若しくは見捨てた人たちは、
当時リーナに対してやってしまったことをしきりに気にはするけれど、
「あれは間違っていなかったんだ」と言い聞かせ続けていた。
リーナから届いた手紙によって、更に動揺する彼ら。
でもやはりリーナへ謝罪をする素振りを見せない。
謝ったら4ぬ病みたいな。
知能指数が低下せず、リーナを追放したこと・手紙に動揺する様は、
とてもいいと思いました。
モヤモヤしなかった。すごい。
破滅の連鎖がすごい
当然先ほどの人物たちは皆報復を受け、破滅を迎えます。
婚約破棄を突き付けた王太子も、
冤罪をふっかけ王太子妃の座を奪った男爵令嬢も、
親友のふりをして内心蔑んでいた伯爵令嬢も、
密かに想っていながらあの日助けもしなかった護衛も、
みーんなどギツい破滅を迎えるのです。
でもそれは一気に押し寄せるものではなく、
徐々に徐々に。
少し不運→不運→大不運→破滅
みたいな感じです。
ハラハラする、というのはこの連鎖の所為ですね。
良かったです。
総合的な評価
ストーリー | |
キャラ | |
読みやすさ |
最後に
読んでいて本当にドキドキする作品です。
超おすすめ。
今回は以上です。
ありがとうございました。